お風呂の介護リフォーム|入浴しやすい浴室にするポイントと費用情報
- リフォームコラム
「老後のことを考えて、古くなったお風呂を新しく快適にしたい」
「親が年を取り、足腰が悪くなってきたので、今のお風呂だと一人で入れるか心配」
「大きなケガをして、介助なしではお風呂に入れなくなってしまった」
そういったお悩みを解決するためには、お風呂の介護リフォームが必要です。
こちらの記事ではお風呂を介護リフォームする上でのポイントや、改修にかかる費用などをご紹介します。
目次
お風呂場での介護リフォームが必要な理由
お風呂の介護リフォームは、ご高齢の方や身体に不自由のある方が安全に快適に入浴するためのリフォームです。
病気やケガ、手足が上手く動かせない場合や、
加齢による身体機能の衰えにより、足腰を悪くしてしまっている場合など、
一般的なお風呂での入浴が困難なケースに実施されることが多いです。
お風呂 介護リフォームするメリット
●転倒や溺水のリスクを軽減する
●入浴にかかる時間を短縮する
●介護者の負担を軽減する
●高齢者や体が不自由な方のQOL(生活の質)を向上させる
お風呂を介護リフォームすることで、転倒や溺水のリスクを減らし、家族が安心して入浴できるようにします。
リフォームを通して、介護する方たちの負担を軽減にも繋がります。
また、それまで介助が必要だった方がお一人で入浴できることで、
自信を取り戻し、精神的にも充実した日々をお過ごしいただけるきっかけにも...。
リフォームの内容
浴室を介護リフォームすると、ご高齢の方や身体に不自由がある方の入浴時の怪我や負担を減らし、快適に入浴できる空間になります。
具体的なリフォーム内容も見て行きましょう。
手すりの設置
浴槽や壁などに手すりを設置することで、転倒を防ぐだけでなく、立ち上がったりする際の支えとして機能します。
浴槽の入り口、浴槽の縁、浴槽の外側、洗面台、トイレ、浴室の入口などの場所に設置できます。
固定式手すり、折りたたみ式手すり、吸盤式手すりの3種類が一般的です。
材質は、樹脂とステンレスの二種類が一般的です。
樹脂とステンレスを組み合わせたコンビネーションタイプもあります。
色は、樹脂なら白やベージュ、グレーなどがよく使われています。
手すりの設置を行う際に注意
- ●入浴する方、介助する方が使いやすい場所に設置しましょう。
- ●浴室のデザインに合った色や材質のものを選びましょう。
- ●浴室の湿気や汚れに強いものを選びましょう。
- ●定期的に点検し、必要に応じて修理や交換を行いましょう。
浴槽の滑り止め設置
浴槽の滑り止めを設置することで、転倒を予防し、安全に入浴できるようになります。
滑り止めの方法としては、一般的に浴槽の底に滑り止めマットを敷くがあります。
浴槽の表面を傷つけない安価な方法で、撤去やメンテナンスも簡単です。
浴槽の昇降設備の設置
浴槽の昇降設備は、浴槽の底に設置された昇降機により、浴槽の高さを調整できるものです。
ふちの高さを調整することで、浴槽の出入りがしやすくなります。
昇降設備は一般的に電動式で、自動で浴槽の高さを調整する機能があります。
シャワールームへの交換
浴槽にこだわりが無い場合は、シャワールームへの交換も選択肢に入れていただくと良いでしょう。
浴槽を無くすことで、車椅子の方でも余裕のあるスペースを確保できます。
シャワールームのメリット
- ・既存のスペースでも余裕が生まれる。
- ・転倒のリスクが低い。
- ・掃除や手入れがしやすい。
- ・介護負担が軽減される。
照明の明るさの調整
浴室にある照明の明るさや位置を調整します。
浴室の照明が暗いと、転倒や溺水のリスクが高まります。
また、浴室の照明が明るすぎると、目が疲れやすくなるので、
浴室の照明の明るさは照明の種類や位置、数を変える、調光器を使用する、ことで調整するのが良いでしょう。
床の滑り止め加工
浴室の床は水で濡れると滑りやすくなり、転倒や溺水のリスクが高まります。
滑り止め加工を行うことで、これらのリスクを軽減し、安心して入浴できるにようなります。
浴室の床の滑り止め加工には、床材を変更する、滑り止めシート・マットを敷くといった方法があります。
床材を変更することで、浴室の床の滑り止め効果を高められます。
例えば、タイルよりも樹脂素材の方が滑りにくいです。
また、滑り止めシートやマットを敷くことで、浴室の床の滑り止め効果を高めることができます。
滑り止めシートは浴室の床のサイズに合わせてカットして使います。
マットは浴室の床に直接敷いて使用するのが良いでしょう。
浴室の床の滑り止め加工を行う際に注意点
- ・滑り止め効果の高い床材を選びましょう。
- ・滑り止めシートや滑り止めマットは、浴室の床のサイズに合わせてカットしましょう。
- ・滑り止めシートや滑り止めマットは、定期的に掃除や手入れをしましょう。
扉を引き戸へに交換
浴室の扉は開き戸や折れ戸だと、開けた時にお風呂場が狭くなってしまうので、入浴が困難な場合があります。
引き戸は出入口にスペースを必要としないため、介助者に支えられる際に出入りが楽になります。
引き戸のメリット
- ・浴室出入り口のスペースを有効活用できる
- ・お風呂場の掃除がしやすい
- ・開け閉めの負担が少ない
入口に段差解消のすのこ設置
浴室の入口には段差があることが多いため、ちょっとした段差ですが転倒のリスクがあります。
すのこを設置して段差を解消することで、つまずきや転倒によるケガを防止します。
このようなリフォームを行うことで、ご高齢の方や体の不自由な方も安全に入浴できるようになり、介助者の負担も軽減されます。
お風呂の介護リフォームの費用一覧
お風呂の介護リフォームにかかる費用は、リフォーム内容や工事規模によって異なりますが、数十万円から数百万円と幅があります。
介護保険の補助制度を利用することで、リフォーム費用を一部負担することができるので、
ケアマネジャーさんとリフォームする部位を相談されると良いでしょう。
お風呂の介護リフォームでよく行われるリフォーム内容と費用目安は、以下のとおりです。
リフォーム部位 | 費用目安 |
---|---|
手すりの設置 | 3万円~5万円 |
浴槽の滑り止め設置 | 数千円~1万円 |
浴槽の昇降設備の設置 | 30万円~50万円 |
浴槽の簡易浴槽への交換 | 20万円~50万円 |
浴室の照明の明るさの調整 | 数千円~1万円 |
浴室の床の滑り止め加工 | 20万円~40万円 |
浴室の扉の引き戸への交換 | 7万円~15万円 |
入口に段差解消のすのこ設置 | 2万円~5万円 |
お風呂の介護リフォームには介護保険が使える
介護保険の助成制度を利用することで、リフォーム費用の負担軽減が可能です。
具体的には、20万円を限度として介護リフォーム費用の助成を受けられます。
要介護度の認定が3段階以上上がった場合は、再度20万円まで給付される対象となります。
介護保険を使ってリフォームを行うには、下記の条件に当てはまるか確認しましょう。
- ●介護保険の被保険者であること。
- ●要介護認定を受けていること。
- ●リフォームの費用が一定額以上であること。
- ●リフォームを行う住宅が自宅であること。
介護保険を使ってリフォームは、指定の窓口に申請が必須です。
助成額は、介護保険の認定区分、リフォームの内容によって決まります。
想像よりも補助額が少なかった!などということが無いように、
介護保険の窓口に申請する前に、ケアマネージャーに相談されるのが良いでしょう。
まとめ
お風呂の介護リフォームを行うことで、ご高齢の方や体に不自由がある方だけでなく、介助者の負担も減らせます。
また、転倒や溺水のリスクを減らし、安全性も高まります。
介護リフォームには専門的な知識だけでなく、介護保険を使う場合の申請方法や制度についての理解が必要になります。
ケアマネジャーさんと連携して施工が出来る、リフォーム業者にご依頼いただくのが良いでしょう。
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